2017年3月31日金曜日

コンボルト型ライニングタンク完成

 以前、平成28年度『中小企業課題解決プロジェクト推進事業』の時に紹介させていただきました、コンボルト型ライニングタンクについて報告します。
 ライニングというのは、鋼管や鋼製タンクの内側を樹脂などでコーティングすることをいいます。コンボルトタンクの内部鋼製タンクは金属で作られていますので、金属を浸食するような酸性・アルカリ性の液体は貯蔵できませんでした。そこで、内部をフッ素樹脂でコーティングした『コンボルト型ふっ素樹脂ライニングタンク』を製作いたしました。 『コンボルト型ライニングタンク』は、毒劇物を含む薬品(消防法上の危険物以外のものに限る)を貯蔵することができます。
 従来のコンボルトタンクと同じ能力を持ち『防液提不要』で設置可能なのです。
 コンボルトタンクの耐震・耐津波性能を持っているので、震災・津波の際にも毒劇物を含む薬品による環境汚染対策はもちろん、震災後の施設設備の早期復旧にも、お役に立てる『薬液等貯蔵屋外タンク』であります。
 海辺に設置の多い下水処理施設や浄水施設、薬品製造施設や食品製造施設などで力を発揮できると思います。
        
  『コンボルト型ふっ素樹脂ライニングタンク』
  の外観です。色はパステルカラーのグリーン系
  にしてみました



  内部のライニングは
  こんな感じになってます。

                     

                    
ふっ素樹脂ETFEとはテトラフロロフルオロエチレンとエチレン共重合体(4ふっ化エチレン・エチレン共重合樹脂)によって得られるふっ素樹脂で以下のような特性があります。
  ・耐薬品性が高い 
 ・高膜厚で長寿命
 ・ふっ素樹脂の中では比較的安価
 と、すぐれモノなのです。
そのETFEを国内有数のふっ素樹脂の会社『中興化成工業 株式会社』様の回転形成技術によって、ピンホール等が無いように、内部にまんべんなくコーティングして製作されます。
回転形成技術とはタンクにふっ素樹脂の材料を入れて、熱しながらグルグル回転させて製作するそうです。詳しくは中興化成工業HPで。

中興化成工業 株式会社 → https://www.chukoh.co.jp/

プロジェクト推進事業の他のプロジェクトについては、またの機会にあらためて。

ちなみに余談ですが、日本弗素樹脂工業会ではフッ素樹脂ではなく、ふっ素樹脂と表記すると決めているそうです。




0 件のコメント:

コメントを投稿